各季節ごとのジャコウアゲハの産卵は、次のように分類する事ができます。
<秋生まれ>
9月・10月・11月頃、卵から幼虫・蛹になったものを秋生まれと分類します。蛹になって越冬し、春に蝶になり飛び立ちます。
<春生まれ>
4月・5月・6月頃、卵から幼虫・蛹・成虫(蝶)になって飛び立ちます。
<夏生まれ>
7月・8月頃、卵から幼虫・蛹・成虫(蝶)になって飛び立ちます。
多少重なる期間はあるものの1年間に三・四世代の交代が あるものと推測しています。
各季節ごとの幼虫の生態を観察して感じることは、それぞれ季節ごとに特徴があり、多様な行動に満ちています。
「秋生まれ」の幼虫の行動と「春生まれ」の行動に極端な行動の違いが観察されます。「春生まれ」の幼虫は、一定の大きさになると前蛹の期間も短く1日程度で蛹になってしまします。「秋生まれ」は、前蛹に期間が2日から3日を要し、時にはまた別の場所を探すこともあります。従って蛹になる場所探しに慎重になるためワンダリング(徘徊)も徹底しています。